はじめに
Windowsをセットアップするとき、昔から真っ先に触るのが日本語入力システム(IME)です。ずっとMS-IMEを使ってきましたが、正直もう限界を感じていました。最近は誤変換が酷く、文脈を無視した単語ばかり出してきます。
MS-IMEの変換精度は“変換バカ”
MS-IME、もう本当にダメです。何度同じ単語を直しても学習せず、誤変換を繰り返す。数回間違えると、トースト通知で「IME誤変換レポートにご協力を!」なんて出てくるが、もうそのウィンドウを見るだけで既視感しかない。
しかもそのレポート報告ウインドウもUIアイコンは未だにXP〜Vista時代のまま。20年前のデザイン資産がそのまま残ってるのを見ると、「このプログラム、2003年から何も誤変換学習してないんじゃないか?」と思わざるを得ません。
おそらく「誤変換レポート」も、もうサーバーが動いていないんじゃないかと。送ってもどうせ誰も見てない。そしてWindows 11に変わっても、結局ガワが変わっただけ。中身は相変わらず“当てにならないIME”のまま。
Google日本語入力は・・・
そこで長年お世話になっているのがGoogle日本語入力です。これはまだマシ。流行語や固有名詞への対応は早く、ネットスラングにも強い。
ただし、文章作成のような文脈を重視する入力には弱い印象です。小説やノベル制作のように、語彙の一貫性を保ちながら長文を書く場合、Google日本語入力は“軽快な検索ワード入力ツール”にしかならない。
「Twitterや検索窓に文字を打つ」レベルなら十分。でも「キャラクターの会話」や「小説の語り」を打つには、どこか不自然で、語尾や言い回しが整わない。
ATOKの契約
ちょうどその頃、使っていた自作PCのストレージが故障しました。結果としてシステムが起動しなくなり、OSをクリーンインストールすることになりました。
どうせ環境を一から作り直すなら、この機会にIMEまわりも見直してみようと思い、「今度はATOKを試してみようかな」と考えました。
調べてみると、ATOKは現在月額サブスクリプション制になっており、プレミアムプラン(月600円)で10台までインストール可能とのこと。
月600円ならコーヒー一杯分。それで執筆効率が上がるなら、試してみる価値はある。というわけで、早速ATOK Passport プレミアムを契約してみました。
インストールして最初に感じたのは、誤変換の圧倒的な減少。文脈を理解して変換候補を出してくれるため、修正にかかるストレスがほとんどなくなりました。これだけでも「課金してよかった」と思えるレベルです。
関連ユーティリティも豊富で、変換候補の制御やクラウド辞書の同期もスムーズです。同一アカウントで10台まで利用可能なので、サブノートや仕事用PCにも同じ環境を入れられるのも便利です。
ATOKを使って気づいた点
一つ気になった点もあります。日本語入力中に英単語を混ぜたいとき、 途中で 半角/全角キー を押すと、それまで入力していた未確定文字列がすべて消えてしまいます。
これ、結構致命的。 文章の流れの中でちょっと英単語を入れたいときに消えると、かなりストレスです。 現時点では対策法を調査中です。
まとめ
| IME | 長所 | 短所 |
|---|---|---|
| MS-IME | 標準で入っている | 誤変換・UIが古い・学習しない |
| Google日本語入力 | 軽快・スラングに強い | 文脈理解が弱い・創作向きではない |
| ATOK | 文脈理解・変換精度・同期が優秀 | 月額課金が必要/半角キー問題あり |
おわりに
無料で使えるGoogle日本語入力に慣れていた自分ですが、毎日文章を書くようになると、変換の質がそのまま作業効率に直結することを痛感しました。
今のところATOKには大満足です。20年近く更新が止まったMS-IMEからの脱却は、まさに「文明開化」。「国産IMEの底力ってまだこんなにあったのか」と感じています。
今後はATOKの辞書登録設定や、ショートカット操作の最適化など、もう少し掘り下げた記事も書いていく予定です。